スーパーボールと100均アイテムでメダカの産卵床づくり
春がもうそこまでやってきましたね。
暖冬の影響もあってか、我が家で屋内飼育しているメダカは2月に入り早くも産卵が観察されています。先日、めだかの館で購入した「メダカの福袋」に入っていたメダカ達の産卵・採集が楽しみでなりません。
(「メダカの福袋」に関する記事はこちらで詳しく書いています!)
飼育しているメダカの品種が増え、産卵床(さんらんしょう)の供給が追いつかなくなったため100均アイテムと自宅にあったある物を使ってメダカの産卵床づくりにチャレンジしてみました!!
「産卵床って?」と思っている方に簡単に説明すると、メダカが卵を産み付ける布団のような物です。自然界のメダカはホテイアオイなどの水草に卵を産み付けます。その水草を模し、人工的に作ったものが今回作る産卵床です。
産卵床がないとメダカ達は水槽の底に卵を産み落としてしまい、砂利や底土に紛れて採集が困難になったり、他のメダカ達に卵を食べられてしまうリスクが高くなります。
産卵床は「タマゴトリーナ」という名称でペットショップやホームセンターでも売られていますが、安くても1個100円~150円程はかかります。飼育しているメダカの品種の数だけ買うことを考えると、「自分で作ってみよう!」と思ったのです。
メダカを「飼い始めた」、「飼ってみたい」という方、少しでも参考になれば嬉しいです!!
一般型と上向き型 産卵床の種類の違い
一般的な産卵床(タマゴトリーナ)は、浮遊性のある発泡体を芯に使用することで水面に浮く、フローティング状態になるものが多いです。(必ずしも水面に浮く必要はありませんが、水面に浮いているほうが採集や観察がしやすい)
そこで今回は自宅にあったある物を使って産卵床を作り、浮かせます!!
そのあるものとは、スーパーボール!!自宅に無駄に転がっていませんか?
夏祭りのスーパーボールすくいですくった物が有り余ってる!
見てください、この浮遊性を。
これなら耐久性も耐候性もあります。もし自宅になかったとしても100均で簡単に手に入れることもできますね。
ダルマ体型のメダカなど、一部泳ぐのが苦手で卵を産卵床に付着させるのが苦手な品種は、後述する「上向き型」の産卵床のほうが卵の産み付け・採集に適しています。
必要物品
<準備するもの>
- スーパーボール(直径20~24㎜サイズ)
- インシュロック(結束バンド)
- 食器・調理器具用カラフルソフトクリーナー(商品名)
- ハサミ
- ラジオペンチ(あると便利)
ラジオペンチは必須ではありません。使用するインシュロックの長さが短いと、手で締め付ける時につかみにくくて苦労するのであると便利程度です。
ラジオペンチはもちろん、全て100均で買い揃えることができるものばかりです!
「食器・調理器具用カラフルソフトクリーナー」は商品名で、材料はポリエステル不織布と書かれています。
台所にあるナイロンたわしのスポンジの上に付いている物です。同じ物がなくても材料が同じなら代用できますね。
それにしてもカラフルな組み合わせです!!スーパーボールと組み合わせると、より派手になりそうです!
ところで、以前に雑誌かインターネットか何かで、メダカは緑や黒っぽい色の物にしか卵を産み付けないといった記事を読んだことがありますが、確かに市販のタマゴトリーナは深緑色の物ばかりですね…。
そもそもメダカに赤色や黄色が識別できるの?自然界のメダカが暮らす水の中には赤い色は存在しているのかしら?水草の青色や緑しか識別できないのじゃないのかなぁ…。
メダカの目に人間と同じように色を識別する錐体があるのかどうかはわかりません…。でも、他にない色のメダカの産卵床があっても良いじゃないですか。水槽が色鮮やかになります!
ということでカラフルソフトクリーナー採用決定!!従来の緑色が良いという方は緑色だけを使うこともできます。
スーパーボールのサイズは、よくみられる直径24㎜のもので作ると市販のタマゴトリーナと同サイズの産卵床ができます。
ひと回り小さい20㎜サイズのスーパーボールでも問題なく作れますよ。(後述しますが、おすすめは24㎜サイズです。)
作り方
カラフルソフトクリーナーはそのままの大きさで使用することもできますが、ちょっとサイズが大きいこと、冒頭でも書いたように低コストで大量生産することが目的なので横に半分にカットして使用します。
ちょうど半分にカットしたサイズが市販の一般的なタマゴトリーナのサイズになります。
今回は遊び心もあり、そのままのサイズも作ってみました。サイズ比はこんな感じです!
切り込みの間隔は市販のタマゴトリーナを参考に行いました(青色)。
※まずは切り込みを入れる前にいったんスーパーボールを巻いてみてちょうど収まるサイズが確認しましょう。
サイズがOKなら直径24㎜のスーパーボールにカットしたカラフルソフトクリーナーを巻いていき、インシュロックで固定します。このカラフルソフトクリーナーは直径24㎜のスーパーボールをピッタリサイズで覆ってくれるはずです。
ポイントは、切り込みの間隔が均一な方が浮かした時の安定感があります。(均一でないと比重が重い方に傾くことがある)
また、スーパーボールの中心より少しうえで巻き、スーパーボールの頭が少し出るくらいが見栄えが良いです。
スーパーボールとカラフルソフトクリーナーの色の組み合わせを考えるのも楽しいですね。
センスが出るわね。
巻けたら今度はインシュロックの余った部分をカットします。メダカが傷つかないようになるべく短めに、角は斜めにカットしておくと良いですね。
遊び心のピンク産卵床はスーパーボールを巻いていません。
それはなぜか…。
先ほど書いた、「上向き型」の産卵床として使用するためです!
スーパーボールを巻くとフローティング状態になってしまいますが、巻かないと頭の中心の密度が高いため逆さになって沈みます。
ピンク色だけに珊瑚(サンゴ)のように見えませんか?浮遊性のない小石なんか巻いてみても良いですね。
ちなみに、20㎜サイズのスーパーボールだとこんな感じでカラフルソフトクリーナーの横幅が余ります。余った部分はカットして水槽の掃除やお風呂の掃除で使えます。
作業時間は一つの産卵床を作るのに数分程度でできます。カラフルソフトクリーナーは5枚入りなのでカットして使うと10個分の産卵床が出来上がります。材料がポリエステル不織布とスーパーボール(ゴム)なので強度も耐候性もバッチリです。
まとめ
産卵床は卵を産み付けるのに適した水草があれば必ずしも作ったり購入したりする必要はありません。
ですが、水草を購入するにもお金がかかり、購入した水草が増えるのにも時間がかかるため、沢山の品種のメダカを飼育していれば供給が追い付かなくなることもあります。
また、水草は増えすぎて間引きが必要となったり、成長し枯れていく過程で水底に沈殿するため、観賞用水槽では人工の産卵床の方が掃除の手間が減るかもしれません。
そしてなにより、産み付けられた卵を取る時にちぎれたり、折れたりしないことや、形状が複雑ではないため水草に比べて圧倒的に採卵が楽です!それを100均で手に入るもので簡単に作れるなら嬉しいじゃないですか!
ハンドメイドなので個性も愛着もあります!メダカの泳ぐ水槽が華やかになります。メダカ達もカラフルな産卵床を警戒する様子もなく、隠れ家に使ったり、つついたりしています。
低コストで大量生産できて、個性があって、おまけに丈夫で…。あとはメダカの産卵を楽しみに待つばかりです。
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