儚き花、大連古代蓮を見るなら午前中に!緑豊かな松山市考古館はこどもだって楽しめる!

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儚き花、大連古代蓮を見るなら午前中に!緑豊かな松山市考古館はこどもだって楽しめる!

みなさまのお家の近くに考古館(コウコカン)ってありますか?

考古館や考古学というと古墳古びたツボ青銅の剣(つるぎ)埴輪(ハニワ)など人それぞれ思い浮かぶものは違うでしょう。中には映画インディ・ジョーンズやTVアニメワンピースの考古学者、ニコ・ロビンが思い浮かぶ人もいるかもしれませんね!

今回、私が考古館に来館した一番の目的は考古学を学ぶためではなく、こどもとカタツムリを探しにいくためでした!(昔から考古学は好きです。古代バビロニアとか、インカ帝国とか聞くとワクワクするタイプの人間です!)

一般的に考古館というと、その分野に興味関心のある特定の人が訪れる場所だと思いますが、愛媛県松山市にある松山市考古館はこどもだって楽しめます!

それに、一年の間のごくわずかな期間ですが、松山市考古館には考古学に興味のない人達が多く訪れる時期があるのです…!!

考古館にたどり着くまで…

松山市考古館へは、松山総合公園の第4駐車場へ車を止めて歩いて行きます。もちろん駐車場は無料で、徒歩数分~5分以内といったところです。写真のように埴輪(ハニワ)が誘導してくれます。

道中は緑豊かで歩行者専用の道となっているためウォーキングをされている方も多くいますね。写真の大きな池からはウシガエルの鳴き声が聞こえてきます。

Rikky
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「きけん」の赤旗に示されるように頼りないロープのみでガードレールはないため、小さなお子様をお連れの方は目を離さないように注意が必要です!

ここまで来たらあと百メートル程です!中央バックに見えているのが松山市考古館です!

そして、今回の来館の目的であったカタツムリを捕獲…。この緑豊かな環境の中、梅雨時期にはたくさんのカタツムリの姿が見られることもあるのです。

カタツムリは保育園児の息子が世話と観察学習をしています。

Rikky
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カタツムリはニンジンの皮が大好きなんですね!

屋外展示に復元された高床式建物

屋外展示として、弥生時代を彷彿とさせる復元された高床式建物があります。

これは皆さんも小学生時代に社会の授業で習ったのではないでしょうか。この高床式建物では松山市考古館で貫頭衣に着替えて写真を撮ることもできます。

貫頭衣は古墳時代、弥生時代にみられたシンプルかつ簡易的な服です。

 【貫頭衣】 かんとうい
一枚の布を二つに折り、折り目の中央に頭の通るだけの穴を開けて着る衣服。原始的な衣服の形式で、ポンチョなどもその一例。

引用:三省堂 大辞林より

古代の衣装を着て、古代の建物で記念写真はいかがでしょう?高床式建物の裏には小さな古墳もあります!

高床式建物を越えると考古館まではすぐそこです。案内板には開催中の特別展示や体験教室、考古学講座などの案内が張り出されています。

開催中の体験教室は石勾玉(まがたま)づくりです。こういうのを見るとワクワクしますね!?

松山市考古館

愛媛県松山市が地域の埋蔵文化財の保護と調査、研究の為に設置したのが松山市埋蔵文化財センターで、松山市考古館は発掘調査された埋蔵品や文化財の教育普及事業を担当しています。

文化財を後世に伝える考古館らしく、そばには「温故知新」と刻まれた巨石もありました。

開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで) 観覧料 常設展示 一般100円 高校生以下無料

市の施設だけあってベビーカーや車椅子の貸し出しもしてもらえます。受付では書籍等の販売も行われています。

考古館の入り口には貫頭衣や大映が制作した埴輪(ハニワ)の特撮ヒーロー大魔神が着ているような鎧が置かれており、着ることができます。

前述の高床式建物で写真撮影ができますね!

Rikky
Rikky
リアルタイムでは見ていないけど、大魔神なつかしいなー。大映は大日本映画製作株式会社の略称です。今はもう存在しません…。

花の命は短し ~大連古代蓮の儚さ~

この松山市考古館には、考古学に興味関心がない人達が集まる時期があると冒頭で触れましたが、それはこの大連古代蓮(ハス)が咲く時期なのです。

優しく、淡いピンク色の花を咲かせています。

大連古代蓮の開花時期は6月末から8月初旬までとなっています。松山市考古館の入館チケットにも載っていますね。松山市考古館といえばこの花のイメージを抱かれる方も多いのではないでしょうか。

そして、この大連古代蓮は儚く、わずか3日で散ってしまうのです…。つぼみが水面に出てから約2~3週間後、午前中に一度開花します。するとお昼ごろには花びらは閉じ、再び翌日の午前中に花が開きます。

そうして3日目の午後、儚く花びらが散りゆくそうです。

Rikky
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もしもヒラヒラと散ってしまった古代蓮を見かけたのなら、その花はきっと3日目だったんでしょうね…。1日目の花が一番色が濃く、3日目にはだんだんと薄い色に変わっていくそうです。

大連古代蓮は松山市考古館の正面玄関前の水槽で見ることができます。

この日も大連古代蓮を見に、カメラをたずさえ多くの人が訪れていました。

松山市考古館では大連古代蓮を育成し、毎年開花させています。この蓮は、中国大連市内から出土した約1,000年前の種子を発芽させたもので、平成8年、中国大連市観光訪問団が松山市を表敬訪問した際に、大連観光局長から種子を贈呈されました。昨年(2018年)は6月3日に開花して以降、8月9日までに合わせて165輪の花が咲きました。

引用抜粋:松山市考古館 大連古代蓮の配布資料より

エントランスホールまでは無料で楽しめる

松山市考古館の常設展観覧料は一般の方は100円 高校生以下無料、市内在住の65歳以上の方は50円となっていますが、エントランスホールまでは無料で楽しむことができます。(特別展は別途必要)

上の写真はエントランスホールにあるコーナーの一角です。古代服や弓、銅鐸(どうたく)があったりして着たり持ったり、鳴らしたりして体験することができます。

こちらは土器パズル。磁性の土器を組み立てていきます。磁力でくっつき、陶器ではないので割れたりせず安心・安全です。

エントランスホールにはタッチボタン式のクイズコーナーや無料で読める書籍類による情報コーナー、パネル展示や埋蔵品等の展示もあり、結構楽しめます。中には道後温泉に使われていた屋根瓦の展示も。

自動販売機も1台設置されており、その横ではビデオ上映「葉在池古墳ものがたり ~ハエが教えてくれたこと~」が放映されていました。

ソファーに腰掛け所蔵の本を読んだり、ガラス越しに古代蓮を眺めることもできます。

塗り絵コーナーでは分銅形土製品(ぶんどうがたどせいひん)から生まれた松山市考古館のゆるキャラ「ふんどう君」の塗り絵を楽しむこともできます!もちろん無料で体験できます!

写真右上、分銅形土製品のゆるキャラふんどう君。ガラス越しには古代蓮が見える。

分銅形土製品は弥生時代に生まれた、お祈りやまじないで使われていた土製の板だそうです。

そうそう、ふんどう君はなんと考古系博物館のゆるキャラでは日本初だそうです!ゆるキャラという概念が日本以外にあるかは知りません…。

運が良ければ松山市考古館でリアルふんどう君にも会うことができます。

ちなみに、このふんどう君の塗り絵は松山市考古館のホームページからPDFファイルをダウンロードすることもできます。

ふんどう君の塗り絵

館内には無料で配布されている考古学関連の資料もあり、考古学に興味ある方はぜひ一度来館されてみてはいかがでしょうか。

こどもも楽しめる展示内容

展示内容は縄文時代から現代までのはぎとり地層の展示があったり、復元された古照(コデラ)遺跡の堰(セキ)があったり、旧石器・縄文時代の生活道具や弥生時代の農工具、もちろん埴輪(ハニワ)もあります。

このはぎとり地層は特殊な薬剤で地層をはぎとって永久保存したものです。復元された堰(川をせき止めるダムのようなもの)には1972年に松山市南江戸で発掘された古照遺跡の堰材(木材)を保存処理して使用しておりリアルです。

タッチパネル式で小学生でも楽しく学べるような展示や弥生時代の生活をリアルな人形と音声ガイドで展示していたり、こどもでも学んだり、興味関心をもてるような展示になっています。

「さわってみよう」「もってみよう」など幼児や小学生低学年のこどもにも読める字の体験コーナーもあります。

他にも、1992年(平成4年)に愛媛県松山市の東部、北梅本町の丘陵地(きゅうりょうち)で発掘された史跡、葉在池古墳(はざいけこふん)の2号石室の模型や、再現された石棺(せきひつ)もあり、その再現度はリアルです。

Rikky
Rikky

石室は実際に入って体験できます。石棺にはミイラが安置されているので幼児は怖がるかもしれませんね!

大人もできる体験教室

体験教室では合金のコインをみがいてピカピカにする「コインみがき(100円)」や写真の「ふんどう君のペンダントづくり(100円)」などを体験することができます。

期間限定の体験教室もあり、今回は「石勾玉(まがたま)づくり(300円)」が行われていました。

天然石を紙やすりで削って、磨いて、勾玉やハートの形にしていきます。最終的には目の細かいサンドペーパーで水を使ってピカピカに仕上げていきます。

これが、古代蓮の開花時期ともあって、大人の体験者の方が多くみられました!!

古代体験イベントとして、「火おこし体験」や「粘土で土器・埴輪(ハニワ)づくり」など行われていることもあります。

考古学を学べる講座やイベントが豊富

松山市考古館では有料講座として、6月から翌年3月まで毎月第1土曜日に行われる連続講座「わかりやすい考古学講座」が開催されています。

また、学芸員さんが一緒に歩きながら展示品について説明してくれる「みどころ案内」や小学生を対象とした「こども考古学教室」などの豊富なイベントが定期的に行われています。

まとめ

来た時には大きく花開いていた大連古代蓮ですが、お昼過ぎに帰るころにはつぼみになっていました。まだ散っていないということは翌日か、翌々日には散ってしまったはずです…。

古代蓮を見に行くなら午前中に、なるべく開館後すぐがよいかもしれませんね。見ごろは6月~7月になっています。

いままで何度となく松山市考古館に訪れていますが、今回ほど多くの来館者があったのは初めてです。それだけ古代蓮に興味関心のある方が多い、もとい有名ということですね!

松山市考古館は静かで緑豊かな環境にあり、日頃の喧騒を忘れさせてくれます。それにこどもだって楽しめます。

カタツムリを探しにくるもよし、考古学を学んでみるもよし、体験教室でふんどう君のペンダントを作るもよし、そしてときには古代蓮の美しさに魅せられるのもよいかもしれません。

季節的に虫刺されのないよう、虫よけスプレーの使用をおススメします。

さて、今年は何輪の古代蓮が美しい花を咲かすのでしょうね。

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